5月19日 和歌山県網膜色素変性症協会 医療講演会開催

1 日時:5月19日(日) 13時から(受付12:30~)
2 場所:和歌山市ふれ愛センター 3階研修1
     和歌山市木広町5丁目1番地9
3 演題:『網膜変性に関する最近の話題』
4 講師:國吉 一樹(くによし かずき)先生 近畿大学医学部 准教授(眼科)

5 講師略歴
 1988年 大阪市立大学医学部 卒業
 1991年 近畿大学医学部 助手(眼科)
 1996年 スケペンス眼研究所 postdoctoral fellow(ハーバード大学)
 1998年近畿大学医学部 助手(眼科)
 2000年 近畿大学医学部医学部 講師(眼科)
 2010年 近畿大学医学部 講師(眼科)
 2020年 近畿大学医学部 准教授(眼科)
 現在に至る
6 受賞歴:第26回日本網膜色素変性症協会(JRPS)研究助成受賞
 2022年度受賞者研究結果報告
 レーベル先天黒内障および若年発症網膜ジストロフィの遺伝学的・臨床的研究
 近畿大学 國吉 一樹
JRPSニュースレター 【2023年11月30日号№37】から抜粋
早いもので,昨年,JRPS研究助成をいただいてから1年が経過します。いただいた助成金は、すべて遺伝性網膜ジストロフィの患者さんの遺伝子検索に使わせていただきました。今では遺伝子検索にかかる費用はずいぶん安くなり、一人当たり約5~7万円程度で可能になりました。しかし考えてみれば、病気の原因となる遺伝子検索は本来、保険適応にするべきで、現在、担当理事の先生方が、厚労省へ働きかけているところです。遺伝子検索は血液を採取して分析することが多いのですが、分析には数か月以上かかります。その結果を詳細に分析する場合には、さらに時間がかかります。患者さんにしてみれば「そのうち私の目が見えなくなってしまいます。先生、はやくしてください」というのが本音だと思います。今後は技術の発展やコスト低下などにより、さらに遺伝子検索が迅速になると期待されます。遺伝性網膜ジストロフィは、多くが厚労省の「指定難病」に指定されているように、まれな疾患です。ですから、各大学や病院の専門医だけでは患者さんの数に限りがあり、これでは世界に対抗できる研究はできません。近年では、特に中国が,非常に多数(日本の常識の10倍以上)の患者さんを集めて臨床研究が行われており、そういった研究に対抗するには、日本でも複数の施設が協力して研究を進めるという形が一般的になっています。ですから、毎年、新しい先生が受賞されて研究助成金をいただき、活用していますが、実は同じ研究グループの先生が多く、毎年、「日本の遺伝性網膜ジストロフィ研究」にご寄付いただいていると理解してくださればよいと思います。考えてみれば、遺伝性網膜ジストロフィという病気は、一生つきあわなければならない病気です。患者さんの寿命が80年以上である現在、医者の働く年限を最大20年とすれば、最低でも4世代の専門医が一人の患者さんをみつづけないと、病気の真実はわかりません。今後は、多数の患者さんのデータを集積して新たな知見を発見する研究のほか、患者さん一人ひとりの病気の全経過をきちんと記録して研究するシステムを構築する必要があると思います。なお、今回の研究助成金を用いた遺伝子検索で,現在までに判明した遺伝子の一部は、今年の日本網膜硝子体(しょうしたい)学会や、来年の日本眼科学会総会で報告予定です。また、過去に分析したレーベル先天盲の子供さんの遺伝子検索の結果を、Ophthalmic Geneticsという英文の雑誌に掲載させていただきました。私はひきつづき遺伝性網膜ジストロフィの研究をつづけてまいります。少しでも医学の発展に寄与して患者さんの喜びにつながるような研究をしてゆきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

國吉 一樹(Kazuki Kuniyoshi)

7 参加協力金:500円(JRPS会員は無料)
8 医療相談:講演会終了後14:45から個別相談1人15分程度4名(要予約)
 ※先着順
9 アクセス:JR和歌山駅から国体道路を南に約10分、バス ①番乗り場から和歌山バス乗車2つ目の「木広町下車すぐ」
10 問い合わせ:070-5046-1399 山本
※ふれ愛センターへのお問い合わせは、ご遠慮ください。